高浜市の「多文化共生コミュニティセンター」では、市内在住の外国籍の方を対象に、仲間作り、日本語学習、相談など、生活全般のサポートをしています。

ざわざわする ~複雑な案件が増加~

2021/10/28(木)
多文化共生コミュニティセンターには、多くの人が様々な相談に訪れます。
地域で暮らすために日本語を学習したいという方
書類の書き方がわからないから手伝ってという方
日常はこのような相談が多いです。

しかし最近はもう少し複雑な案件が増えてきました。
最近、激増しているのは仕事の相談です。
様々なVISAの方が同じことをいいます。
「仕事を減らされている」
「今月は休業と言われた。給料の60%としかもらえない」
「新しく仕事を探したい」

 急激に増えている相談に心がざわつきます。

そして複雑な相談も増えています。

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「技能実習を終えたけど、帰国できず特定活動VISAで就労している人。技能実習をしていた会社は退職をした。転職先はアルバイト雇用。社会保険の加入なし、自分で国民保険に加入した。
 夏頃、所得税の支払い通知が来た。頑張って支払った。国民保険、国民年金も支払わないといけない。もうお金がない。お金を借りたい。
まだ日本で働きたい。でも年金とか払えないとVISAがでない。お金が借りたい。
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技能実習は技能移転のために開発途上国の若者が日本で実習をしながら、仕事を通して技術を学びながら母国への技能移転をするのが目的です。しかし、現実は日本人がやりたくない仕事を外国の若者たちに「実習」といって、担ってもらっている現状があります。
技能実習の基本は3年で帰国し母国の発展に寄与することになっています。(技能実習3号を取得し5年在留する方法もあり)しかし、コロナウィルス感染拡大により、帰国できない実習生には「特定活動(6ヵ月就労可)」というVISAが発給されます。
今回の相談は、このVISAを持つ「元実習生」
帰国便があれば、国に帰国しないといけない、もしくは、6か月の間に別のVISA(例えば、特定技能など)に切り替えて就労できるようにしなければいけない人です。来月にVISAの期限が迫り、困り果てて相談に来たというわけです。

企業から雇用の調整弁として都合よく使われてしまう現状。
都合よく彼らを使い、彼らの生活も保障も無視をした結果、外国の若者たちを、日本の中で路頭に迷わしている私たち日本人。
どう支援してあげたらいいのだろうか。
こころがざわめくのです。