高浜市の「多文化共生コミュニティセンター」では、市内在住の外国籍の方を対象に、仲間作り、日本語学習、相談など、生活全般のサポートをしています。

相手の立場になること 相手に寄り添うこと

2021/10/30(土)
兄弟が病気で受診をしたら保険が効かなかった。
これからのお金が心配と相談に来た日系3世のPさん。
話を聞くと、ご兄弟は食事も食べれず、飲み物も飲めず。
病院にもうまく受診できていないと言われていました。
また聞きではわからないので、ご本人からお話を聞くことにしました。

ご本人と家族から、今まで病院でもらった書類をすべて見せてもらいました。
病状説明書、同意書、診断書、請求書、診療報酬明細書
そして、傷病手当、高額医療の説明
すべて丁寧に日本語で書かれています。
通訳を介して説明も聞かれたそうです。

しかし通訳を介してもわからないことがたくさんあるようでした。
日本の保険制度、入院までの流れ、傷病手当がいつからもらえ、
いつまでもらえるのか、高額医療を使ったらどうなるか。
治療した時にどんな状態になるのか(病状説明や治療の説明には書いてありますが)
同意書もなんのために、誰に書いてもらうか(本人と家族2名の名前が必要)
わからないことだらけで、
何から聞いていいかわからない状態だったようです。
突然の病気で衝撃と不安が大きく現れている状況のようです。
ご本人と配偶者、そして最初に相談に来たご兄弟の方と私とみよこさん(日系2世)
時間をかけてゆっくりゆっくり話をしました。

ひとつひとつ納得されることで
表情も明るくなりました。
堪えていたことが解きほぐされ、目に涙が。
そして病に立ち向かってみると言われていました。

海外で病気になるということは
様々な困難があります。
非日常の出来事は誰でも不安になります。恐怖を感じます。
様々なことを考えないといけないため、混乱します。
そういった時に、相手の立場になり
ゆっくり納得するまでお話を聞く、そして説明をする。
これが、バディとしてとても大切なことだと思います。
言葉だけを伝えることが大切ではなく、
相手に寄り添うこと。
これが一番大切なことだと思います。